【速報22】ウクライナ危機:国際赤十字に3億円の追加資金援助を実施
日本赤十字社は、ウクライナでの人道危機対応及びウクライナからの避難民を受け入れる周辺国とその他の国々における赤十字の救援活動を支援するため、国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)、赤十字国際委員会(ICRC)の緊急救援アピール(資金援助要請)に対して、3億円の追加資金援助を実施しました。連盟とICRCに1億5,000万円ずつ送金し、各地で赤十字の中立な人道支援活動に使用されます。これまで、日本赤十字社から連盟とICRCへ送金した合計額は50億2000万円(連盟・ICRCともに25億1,000万円ずつ)にのぼります。
3月2日から受付を開始しました「ウクライナ人道危機救援金」は、現在も多くの皆さまからのご支援をいただいております。皆さまの継続的なご寄付の下、これまで同人道危機に対し50億円を超える国際赤十字への送金ができましたこと、心より感謝申し上げます。
日赤の活動まとめ動画
【日本赤十字社】ウクライナ人道危機 ~紛争激化から5か月~ 日本赤十字社の活動
紛争が激化してから現在に至るまでの日赤および、連盟、ICRCの活動を動画にまとめ、掲載しました。日赤の活動として、ウクライナ人道危機救援金の受け付け・送金、ウクライナ国内及び周辺国への職員の派遣について紹介しています。 是非ご覧ください。
■ウクライナ赤十字社の活動
紛争が激化して以来、危機の中心でウクライナ赤十字社は国内183の支部に所属する500人の職員と8,000人以上のボランティアと共に最前線で支援活動を展開してきました。これまでに約548万人の人びとへ支援を届けています。(7月14日現在)
活動概要 | ○救援物資等の配付・・・19,815トン (1,487,084個の食料セット・790,668個の衛生用品キット・300トンの医薬品等) ○現金給付・・・48,689人 (合計約3.4億円) ○避難支援・・・264,585人 ○救急法(応急手当)の研修実施・・・59,973人(+オンライン形式での受講534,000人) ○こころのケア・・・25,030人(+オンライン形式でのケア15,100人) ○地雷や不発弾などのリスク啓発等・・・2,233人 |
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■連盟および周辺国赤十字社の活動
8月1日現在、累計1,000万人がウクライナから国外へ避難しています。(出典:UNHCR)
連盟や、紛争の影響を受けている周辺国赤十字社(ポーランド・ハンガリー・スロバキア・モルドバ・ルーマニア・ロシア・ベラルーシ)ではこれまで114,000人以上のボランティアと共に、避難民のニーズに合わせ、375万人の人びとへ支援を届けました。(6月30日現在)
連盟の活動
活動概要 | ○救援物資等の配付・・・164,000トン以上(675,000人へ衛生用品を提供) ○現金給付・・・141,000人以上(約17億3000万円) ○救急法(応急手当)の研修実施・・・85,000人 ○こころのケア・・・ 289,000人 ○一時避難所や宿泊施設の提供・・・165,000人 |
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周辺国赤十字社の活動(一部)
・ポーランド赤十字社
404,523人以上の避難民に対して支援を実施。これまで4,680トンの救援物資(389,753人に食料、水、衣料、生活必需品、71,870人に衛生用品)を提供。仮設住宅に関する情報提供や、支部が所有する建物を避難民の宿泊施設として提供。
・ハンガリー赤十字社
227,545人以上の避難民に対して支援を実施。国境付近や避難民が通過する地域で、サービスポイントを運営し、簡易ベッド、毛布、家庭用品等の必需品、食料、新型コロナウイルス感染予防の用品等の物資を配付。国境付近の大きなサービスポイントでは一時避難所を設置し、保健チームを派遣し医療支援やこころのケアを実施。
・スロバキア赤十字社
173,675人以上の避難民に対して支援を実施。紛争激化の初期段階から、国境3つサービスポイントを設置し、身体を温める場所の提供や、必要なサービスの紹介、応急処置などの緊急支援を提供。現在では語学トレーニングや教育・法的な支援なども幅広く実施。
・モルドバ赤十字社
8の支部で人々が食べ物や衣服を避難民へ寄付できる場所を設置。温かい飲み物や食品、マスクなどの物資配付や宿泊場所の提供を実施。
・ルーマニア赤十字社
国境沿いのサービスポイントで衣服や子どものおもちゃ、衛生キットやSIMカードなどの必需品を配付。現金給付の手続きも同時に行っており、これまで38,000人の避難者が現金給付プログラムへ登録済み。
・ロシア赤十字社
55の支部が今回の人道危機に対応。130の救援物資提供場所で活動中。これまで1,600トンの救援物資を避難者に配付。100人のこころのケア担当者が各避難場所でこころのケアを提供。
・ベラルーシ赤十字社
3,477人の避難民に対して支援を実施。主に一時避難所における食事やこころのケア等の提供(こころのケア:3,611回、応急手当:497人、食事の提供:918回 等)。一時避難所が閉鎖し移動せざるを得なくなってしまった避難民に対して、移動費や情報の提供などを実施。
ルーマニア国境付近で避難民の携帯電話にSIMカードを入れる手伝いをするボランティア
ベラルーシ赤十字社が支援した避難施設に住む家族
赤十字はこれまで紛争の影響を受けた何百万人もの人びとへ支援を届けてきました。しかしながら、長期化する紛争により、ウクライナとその周辺国の支援ニーズは未だ計り知れず、更に拡大し、変化することが予測されます。緊急支援が必要な今、そして復興支援が必要になるこれからも、赤十字は助けを必要とする人びとに少しでも多くの支援を届けられるよう状況とニーズに応じた支援を展開していきます。
「ウクライナ人道危機救援金」
受付期間: 2022年3月2日(水)~2022年9月30日(金)
使途 : 国際赤十字・赤新月社連盟、赤十字国際委員会、および各国赤十字・赤新月社が実施する、ウクライナでの人道危機対応及びウクライナからの避難民を受け入れる周辺国とその他の国々における救援活動を支援するために使われます。