【速報2】アメリカ・ハワイ火災:海外救援金の募集を開始
アメリカ合衆国ハワイ州マウイ島で発生した火災から10日が経過し、西部の町ラハイナは2,200棟以上の住居や建物が焼失する壊滅的な被害を受けました。未だ被災地の半分以上の地域で行方不明者の捜索が完了していないことから、犠牲者の数はさらに増えることが懸念されていますが、これまでに少なくとも110人が死亡し(8月17日午前ハワイ政府発表)、11,000人が避難したことが報告されています(8月16日時点米国赤十字社報告)。
また、インフラへの影響も深刻で、被災地では依然として停電や携帯電話の使用が制限されており、被害の全容は明らかにならない状況が続いています。
濡らした毛布に身を包み命を守った被災者ロックさん©米国赤十字社
避難してきた人の中には濡らした毛布に身を包み、迫りくる炎から命を守った被災者もいました。「この毛布で10人の命を守ることができた。この毛布がなければ死んでいた。」と被災者の一人ロックさんは話します。町が炎に焼き尽くされる中、必死に生きようとした人びとの思い、そしてその恐怖は容易に想像できるものではありません。彼らのトラウマや恐怖を直ちに取り除くことはできませんが、被災者に寄り添い支援を続けることはできます。赤十字のスタッフとボランティアは、今できる最大の支援を届けています。
■米国赤十字社は避難所での支援活動を中心に救援を拡大
発災直後から米国赤十字社(米赤)が安全を求め避難した被災者に対する支援を展開してきたことは第一報の【速報】でもお伝えしてきました。時間が経過し更なるニーズが高まる中、米赤は政府やパートナー団体、国際赤十字と連携し、安全な避難所や食事・生活用品の提供、保健医療、こころのケアサービスの提供等支援を拡大しています。現在までに300人のスタッフとボランティアが対応にあたっています。
火災により家が全焼した被災者エレーンさんを元気づける赤十字ボランティアネッドさん©米国赤十字社
―米国赤十字社の主な救援活動実績(8月16日時点)―
・州政府と協力し発災直後から12の緊急避難所をマウイ島・オアフ島に設置し、これまで4,200人に安全な宿泊場所を提供
・被災者に28,600食以上の食事を提供
・連絡が取れなくなった家族を探して欲しいという、島内外の肉親等からの2,100件にのぼる問い合わせを受け付け、550件以上に情報を提供(離散家族支援)
・ボランティアを申し出た地元住民約6,000人にボランティア短期講習等を実施
マウイの倉庫で被災者に配付する救援物資を準備する赤十字スタッフとボランティア©米国赤十字社
■日本赤十字社は海外救援金の募集を開始
日本赤十字社は、この度の大きな災害の発生を受け、本日8月18日より「2023年アメリカ・ハワイ火災救援金」の募集を開始しました。お寄せいただいた救援金は、米国赤十字社による被災地での救援・復興支援活動およびハワイにおける防災・減災活動に活用されます。皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
「2023年アメリカ・ハワイ火災救援金」
受付期間: 2023年8月18日(金)~2023年10月31日(火)
使 途 : 米国赤十字社による被災地での救援・復興支援活動およびハワイにおける防災・減災活動に使用されます。