【速報4】モロッコ地震:国際赤十字が支援計画を発表、 日赤は3000万円の資金援助を決定
モロッコの人びとの生活を一変させたマグニチュード6.8の大地震から4日が経過。この地震は2004年に起きたモロッコ北部地震以来最大の被害とされており、モロッコ赤新月社は9月13日午前時点で、少なくとも2,863人が命を落とし、2,562人の負傷者(うち1,400人以上が重症者)が発生していると報告しています。
©イギリス赤十字社
今回の地震では、震源が地下約18.5kmのごく浅い場所であったこと、本震の19分後にマグニチュード4.9の余震が起こったこと、人びとが家の中で過ごす夜間に発生したことなど複数の要因が重なり、被害が拡大しました。
都市部から離れた山間部にも少しずつ支援は届いてはいるものの、未だアクセスは厳しい状況が続き、救助活動はもとより死傷者数の把握すらも容易ではありません。
発見された負傷者を搬送するボランティア©モロッコ赤新月社
モロッコ赤新月社は被災地域周辺で約230人のボランティアを動員し、被災者の避難支援や応急手当、病院への搬送、献血キャンペーン、心理社会的支援(こころのケア)などを展開しています。
活動の最優先事項は、依然として捜索・救助活動ではありますが、被災地のニーズはこのあとの数日から数週間でさらに増大すると予想されており、モロッコ赤は生存者への援助に軸を置き、地方自治体や政府、国際赤十字との支援の調整を進めています。
ケガをしている子どもに応急手当を行うボランティア©モロッコ赤新月社
連盟は1億スイスフランの緊急救援アピールを発出
このような被害状況を受け、国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)は、モロッコ赤新月社の救援・復興活動を支援するため、1億スイスフラン(日本円で約160億円)の緊急救援アピール(資金援助要請)を発表しました。
このアピールにより深刻な影響を受けた地域の50万人を対象に保健・医療支援や安全な水・衛生環境の整備、安全な避難場所や救援物資、食料、生活必需品の提供、生計支援、保護活動など、包括的な支援が実施されます。
被災地の捜索・救助活動を行うボランティア©モロッコ赤新月社
日赤は3,000万円の資金援助を決定
拡大する被害、増え続けるニーズに対応するべく、日本赤十字社は、連盟のアピールに対し3,000万円の緊急資金援助を決定しました。今後も被災地の最前で人道支援を行うモロッコ赤新月社のニーズの把握や国際赤十字との調整を続け、必要なタイミングで必要な支援を実施していきます。引き続き「2023年モロッコ地震救援金」への温かなご協力をよろしくお願いいたします。
「2023年モロッコ地震救援金」
受付期間: 2023年9月12日(火)~2023年11月30日(木)
使 途 : 国際赤十字・赤新月社連盟、モロッコ赤新月社、日本赤十字社が行う救援・復興支援活動、防災・減災活動等に使用されます。