【速報2】リビア洪水:ダム決壊で建物ごと海へ押し流され多数の死者発生、日赤は救援金募集へ
9月10日にリビア東部で発生した洪水により、当初の予想をはるかに超える大規模な被害が発生しています。
ハリケーン「ダニエル」による暴風雨により複数の都市が冠水したことに加え、沿岸都市デルナにある2つのダムが深夜に決壊、海まで繋がる小さな涸れ川(ワジ)に大量の水が流れ込み、河川両岸の建物を住民ごと一気に海へ押し流す惨事となりました。
これまでにリビア赤新月社が確認した犠牲者の数は2,000人を超えていますが、行方不明者は10,000人にのぼる可能性が推測され、死者数はこの数日で急激に増加することが懸念されています。また洪水により避難した人の数は20,000人以上とされ、救助・捜索活動に加えて、避難した人びとへの緊急支援も喫緊の課題となっています。
建物や車両などが海まで流された被災地の様子©リビア赤新月社
被害の大きいデルナでは電気やインターネットなどの通信の切断や、建物の損壊、道路の冠水による通行止め、また、ボランティアの安全確保など、人道支援を行う前に立ちはだかる問題も膨大です。現地リビア赤新月社は限られた資源の中で人びとの避難支援や、行方不明者の救助・捜索や生存者への応急手当を続けています。
国際赤十字もリビア赤新月社の活動をサポートするため、資金援助や救援物資の提供、緊急対応要員の派遣などの準備を進め、順次支援を開始しています。
冠水した道路で動けない車両を移動させるボランティア©リビア赤新月社
トルコ赤新月社が食料セットや衛生用品キットをリビア赤新月社へ提供©トルコ赤新月社
■日赤は明日9月14日から海外救援金の募集を開始
日本赤十字社は、この度のリビア洪水の被害状況を受け、明日9月14日より「2023年リビア洪水救援金」の募集を開始いたします。お寄せいただいた救援金は、国際赤十字・赤新月社連盟、赤十字国際委員会、リビア赤新月社、日本赤十字社が行う救援・復興支援活動、防災・減災活動等に充てられます。皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
(9月14日追記)海外救援金の受付を開始しました。
「2023年リビア洪水地震救援金」
受付期間: 2023年9月14日(木)~2023年11月30日(木)
使 途 : 国際赤十字・赤新月社連盟、赤十字国際委員会、リビア赤新月社、日本赤十字社が行う救援・復興支援活動、防災・減災活動等に使用されます。