NHK海外たすけあいキャンペーンは12月25日まで

 12月1日から始まりました本キャンペーンも終了まであと残り4日となりました。
 本キャンペーンは、1983年に始まり例年12月、現在までに39回実施し、2020年までに世界161の国と地域に総額272億円以上の支援を届けてまいりました。長年にわたり民間からの寄付で国際支援を継続している日本赤十字社(以下、日赤)の活動は、世界的にあまり類を見ないものであることはご存じでしたでしょうか。
 欧米では、寄付文化が根付いていると言われる一方で、欧米の赤十字社が行っている国際活動の財源は、政府の援助資金であることがほとんどです。日本の場合はそうではなく、現在日赤が行っている国際支援事業は、皆様からお寄せいただく善意のご寄付に支えられています。
 日本全国の皆さま一人ひとりの純粋な気持ちがこもった資金で国際支援が成り立っていることは、日赤の国際支援の重要な特徴です。だからこそ、ご寄付いただいた皆さまの気持ちと海外で支援を受けた方々の気持ちを相互につなげたいという思いから、日本全国で日赤職員やボランティアが募金活動を実施しています。

画像 名古屋駅前で募金活動を行う特殊奉仕団(赤十字ボランティア)

★国際活動に多くの医療従事者を派遣している日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院は、本キャンペーンの周知のために動画を作成し、病院内で流しています(病院内で流すために無音声になっています)。
https://youtu.be/AitmSup2zqk

全国での募金活動を支えるボランティア

 赤十字は世界192の国と地域に赤十字・赤新月社があるグローバルな組織ですが、各赤十字社は、例えば日赤では47都道府県すべてに支部があるようにローカルな組織でもあります。海外たすけあいキャンペーンでは、各支部が中心となり赤十字奉仕団、ユースボランティア、青少年赤十字加盟校の生徒の皆さんなどのご協力によるローカルな募金活動により、グローバルな国際支援を支えています。

 今回は、各支部での募金活動を一部ご紹介いたします。

03_international news_iwate.jpg
岩手県花巻市での街頭募金の様子
(花巻市赤十字奉仕団の皆さん)

04_resize_international news_okayama.jpg
岡山市内での街頭募金の様子
(赤十字ボランティアの学生の皆さん)

 新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年度から街頭での募金活動はさまざまな制限がかかるようになりました。しかし、各支部がボランティアの皆さんと話し合いながらこの活動を実施しています。

そして、皆さま一人ひとりが世界を支えています

 赤十字の活動である「人道支援」は、苦しんでいる人を救う、人が生きる力を支える活動です。どこかの国で、私たちと同じように大切な日常を過ごしていた人々が、紛争や災害、病気といった、つらく悲しい出来事によって、困難に直面することがあります。
そういった人々に、現地の赤十字はもとより、世界192の赤十字が協力し、資金や物資など必要な支援を届けます。また、日頃から現地の人々のレジリエンス(災害や病気などに自ら予防・対策し、いざという時に立ち上がる力、逆境を乗り越える力)を高めるよう支援をしています。そうして、様々な困難を乗り越え、現地の人々が自分自身の生活を取り戻していきます。別の地域で同じようなことが起こったら、今度はこの人々が支える側にまわり、支えあって、たすけあっています。日本も例外ではありません。例えば2011年の東日本大震災の際、日赤が被災地で行う救護活動と復興支援のため、100を超える国と地域の赤十字・赤新月社等から合計約1000億円もの支援が寄せられました。当時、紛争や貧困に直面している国や地域からも日本にあたたかい支援が届けられました。その支援は、被災地の笑顔と勇気につながったのではないかと思います。
 赤十字のこうした支援は、皆さま一人ひとりのご協力により成り立っています。赤十字はこれからも皆さまからのご寄付に、そのお気持ちを添えて、世界各地で困っている人々へ支援を届け続けます。

20211216-012ca0ea9f825fcad0dae2c1a797d6dd2e98e8c1.jpg

BS番組「日本赤十字社Presents バングラデシュ避難民に寄り添って~海外救援看護師のルポルタージュ~」
バングラデシュにある避難民キャンプの診療所を舞台に、赤十字のリアルな活動をお届けします。ぜひ下記リンク先よりご視聴ください。
https://www.youtube.com/watch?v=sfHN4k3NIY8

本ニュースのPDFはこちら(504KB)