【終了】2023年アフガニスタン地震救援
現地時間2023年10月7日午前11時10分(日本時間15時40分)、アフガニスタン西部へラート州でマグニチュード6.3の地震が発生。その後も同クラスの余震が相次ぎ、震源地付近、揺れが強かったヘラート州のジンダヤン地区やインジル地区等380以上の村で壊滅的な被害を発生させました。この地震でなくとも1,480人の命が奪われ、9,000人以上が負傷し、180万人が影響を受けたとされています(10月13日時点)。
日本赤十字社は、この度の大きな地震の発生を受け、2023年10月11日(水)から 2023年12月29日(金)まで「2023年アフガニスタン地震救援金」を募集しました。
最終受付金額:6,066万4,780円
主な支援先:連盟緊急アピール(連盟、アフガニスタン赤新月社が行う救援・復興支援活動、防災・減災活動等に使用)
皆様からのご協力、ありがとうございました。
支援の概要
アフガニスタン赤新月社は全国34州に支部を持ち、地震発生の直後から被災地の支部が救護活動を開始。物資や食料品の配付、避難所の提供、現金給付、巡回診療等の支援を行い、これまでに7,000世帯、49,000人へ支援を届けてきました(2023年12月末時点)。
保健医療支援:13の巡回診療支援チームを含む16の保健医療施設で15,000人以上に医療支援を提供しました。男性・女性のスタッフが患者の診察や搬送など必要な支援を提供しています。また、地震やその後も長く続く余震の影響でトラウマや心理的な負担をおってしまった人びとに対するPFA(サイコロジカルファーストエイド)の提供にも力を入れており、これまで7,600人にこころのケアを提供しました。
地震の被災地ヘラート州の子どもたちに対してこころのケアを実施(C)アフガニスタン赤新月社
現金給付支援: 13,000人(2,000世帯)がアフガニスタン赤新月社から現金給付の支援を受けています。
アフガニスタン赤スタッフから現金を受け取る被災者(C)ARCS
避難所支援および生活必需品の提供
15,000の支援物資(ビニールシートやテント)を配付し、避難している人々が簡易的な避難所に住めるような対処を実施しつつ、冬が近づいているため、寒さに耐えることができるより恒久的な家の建設に向け動いています。
被災者が住む家の様子をうかがう赤十字職員(C)IFRC
人的貢献
日赤は国際赤十字・赤新月社連盟への資金援助に加え、連盟アフガニスタン代表部が現地でアフガニスタン赤と共に進めている地震対応の活動を支えるため、連盟の保健医療コーディネーターとして、日本赤十字社医療センター 国際医療救援部副部長 苫米地 則子看護師を2023年12月から2024年3月まで現地に派遣しました。
苫米地看護師の活動は、アフガニスタン地震:長引く複合的人道危機の中での女性の活躍、日赤からは国際赤十字保健医療コーディネーターを派遣からご覧いただけます。
赤十字の支援を受けている女性世帯主と会話をする苫米地看護師©IFRC