血小板製剤
品名 | 規格・単位1袋 | 貯法 | 有効期間 | 効能又は効果 |
---|---|---|---|---|
(照射)濃厚 血小板-LR 「日赤」 |
1単位 約20mL | 20~24℃ 振盪保存 |
採血後4日間 | 血小板減少症を伴う疾患に適応する |
2単位 約40mL | ||||
5単位 約100mL | ||||
10単位 約200mL | ||||
15単位 約250mL | ||||
20単位 約250mL | ||||
(照射)濃厚 血小板HLA-LR 「日赤」 |
10単位 約200mL | 血小板減少症を伴う疾患で、抗HLA抗体を有するため通常の血小板製剤では効果がみられない場合に適応する | ||
15単位 約250mL | ||||
20単位 約250mL | ||||
照射洗浄血小板-LR「日赤」 | 10単位 約200mL | 製造後48時間 (ただし、採血後4日間を超えない) |
血小板減少症を伴う疾患に適応する | |
照射洗浄血小板HLA-LR「日赤」 | 10単位 約200mL | 血小板減少症を伴う疾患で、抗HLA抗体を有するため通常の血小板製剤では効果がみられない場合に適応する |
血小板製剤中に含まれている血小板数
製剤規格 | 含有血小板数 |
---|---|
1単位 (約20mL) | 0.2x1011個以上 |
2単位 (約40mL) | 0.4x1011個以上 |
5単位 (約100mL) | 1.0x1011個以上 |
10単位 (約200mL) | 2.0x1011個以上 |
15単位 (約250mL) | 3.0x1011個以上 |
20単位 (約250mL) | 4.0x1011個以上 |
用法及び用量
ろ過装置を具備した輸血用器具を用いて、静脈内に必要量を輸注します。
輸血用器具とは
- 生物学的製剤基準・通則44に規定する輸血に適当と認められた器具であって、そのまま直ちに使用でき、かつ、1回限りの使用で使い捨てるものをいう。
※ 投与による予測血小板増加数
血小板輸血直後の予測血小板増加数(/μL)は、以下の計算式から求められる
(計算方法)
予測血小板増加数(/μL) | = | 輸血血小板総数 | × | 2 |
循環血液量(mL)x103 | 3 |
※血小板輸血時の血小板増加数予測値(万/μL)
(照射)血小板濃厚液 ((lr-)PC-LR) 投与時の予測血小板増加数値
製剤ラベル
製剤ラベルは、ABO血液型によって、色が分けられています。(A型:黄色、O型:空色、B型:白色、AB型:桃色)
また、輸血用血液製剤には血液型、製造番号、採血(製造)年月日、最終有効年月日等のバーコードが印刷されています。
CCI(補正血小板増加数)
輸血効果の評価
血小板輸血実施後には、輸血効果について臨床症状の改善の有無及び血小板数の増加の程度を評価する。
血小板数の増加の評価は、血小板輸血後10 分から1時間又は翌朝か24時間後の補正血小板増加数(corrected count increment; CCI)により行う。
CCIは次式により算出する。
CCI(/μL) | = | 輸血血小板増加数(/μL) × 体表面積(m2) |
輸血血小板総数(×1011) |
通常の合併症などのない場合には、血小板輸血後10分から1時間のCCIは、少なくとも7,500/μL以上である。また、翌朝または24時間後のCCIは通常4,500/μL 以上である。
血小板輸血後 10 分から 1 時間の CCI が低値の場合は,抗 HLA 抗体の有無を調べることを推奨する。
引き続き血小板輸血を繰り返し行う場合には、臨床症状と血小板数との評価に基づいて以後の輸血計画を立てることとし、漫然と継続的に血小板輸血を行うべきではない。
HLA 適合血小板輸血を用いた場合は,血小板輸血後 10 分から 1 時間または翌朝か 24 時間後 CCI を測定して,その有効性を評価することを強く推奨する。
「血液製剤の使用指針」平成29年3月より
簡易計算
輸血手順
- 実際の輸血手順については、こちらをご覧ください。
輸血にあたってのインフォームド・コンセント
輸血を実施するにあたっては、患者またはそのご家族に十分な説明を行い、理解を得ること(インフォームド・コンセント)が法律で求められています。
- インフォームド・コンセントについては、こちらをご覧ください。
血液保存液
輸血用血液製剤には、血液凝固の抑制や血液成分の機能を維持するために保存液が含まれています。
輸血用血液製剤に含まれる血液保存液の組成については、添付文書に記載されています。
- 血小板製剤の添付文書については、こちらをご覧ください。
製剤の品質データ
- 各血小板製剤の安定性試験成績は、こちらをご覧ください。