原子力災害に備える日赤の取り組み
平成23年の東京電力福島第一原子力発電所事故から、10年を迎えました。
日本赤十字社は、東日本大震災発生直後から救護活動を開始しましたが、同発電所事故の発生後、「放射線に関する知識が不足していた」、「放射線下での活動における基準が欠如していた」ことから、原子力災害に関して必ずしも十分な活動ができなかったという苦い経験をしました。
このような経験や得られた教訓を踏まえ、この10年間、原子力災害への備えに取り組んできました。
日本赤十字社は、東日本大震災発生直後から救護活動を開始しましたが、同発電所事故の発生後、「放射線に関する知識が不足していた」、「放射線下での活動における基準が欠如していた」ことから、原子力災害に関して必ずしも十分な活動ができなかったという苦い経験をしました。
このような経験や得られた教訓を踏まえ、この10年間、原子力災害への備えに取り組んできました。
「原子力災害における救護活動ガイドライン」 の策定
災害から2年後の平成25年5月、まず、救護班要員等の安全を確保するため「原子力災害における救護活動マニュアル」を策定。同年10月には「赤十字原子力災害情報センター」を設置しました。
日赤の行動指針である「原子力災害における救護活動ガイドライン」を策定し、原子力災害に関する情報の収集と発信などに取り組んできました。原子力災害時には、特に救護班要員等の健康と安全を確保することが重要なことから、ガイドラインでは、活動範囲を限定し警戒区域等の外で活動すること、また、救護活動中の被ばく線量は一定範囲を越えないことを定めました。
日赤の行動指針である「原子力災害における救護活動ガイドライン」を策定し、原子力災害に関する情報の収集と発信などに取り組んできました。原子力災害時には、特に救護班要員等の健康と安全を確保することが重要なことから、ガイドラインでは、活動範囲を限定し警戒区域等の外で活動すること、また、救護活動中の被ばく線量は一定範囲を越えないことを定めました。
研修会の開催
平成26年からは原子力災害時に救護活動に従事できる人材を育成するため「原子力災害対応基礎研修会」を開催しており、これまでに約800人が受講しています。研修会では、講義のほかに、グループワークや放射線防護資器材の取り扱いの実習も行います。
また、原子力災害に関連する医療施設の医師、診療放射線技師の方には「原子力災害医療アドバイザー」としてご協力いただき、救護活動中に困ったときは同アドバイザーから助言が得られるような体制を構築しています。 (令和3年3月現在 約30名)
さらに、救護活動の記録及び原子力災害への取り組みに関する情報を後世に継承し、共有・活用できるよう、平成25年5月に「赤十字原子力災害情報センターデジタルアーカイブ」を構築し、関連する文書、写真等のデータを保存し、インターネット上で公開してきました。
さらに、救護活動の記録及び原子力災害への取り組みに関する情報を後世に継承し、共有・活用できるよう、平成25年5月に「赤十字原子力災害情報センターデジタルアーカイブ」を構築し、関連する文書、写真等のデータを保存し、インターネット上で公開してきました。
今後の原子力災害対応
事業の長期的な継承を視野に入れて、今後も本社の救護・福祉部において、事業を実施していくことになりました。
前述の「赤十字原子力災害情報センターデジタルアーカイブ」のデータは、今後も共有・活用できるよう、国立国会図書館に移管しました。
引き続き、国立国会図書館東日本大震災デジタルアーカイブ「ひなぎく」で、マニュアルやガイドラインをはじめとした各種資料を入手することができます。
ぜひ一度ご覧ください。
前述の「赤十字原子力災害情報センターデジタルアーカイブ」のデータは、今後も共有・活用できるよう、国立国会図書館に移管しました。
引き続き、国立国会図書館東日本大震災デジタルアーカイブ「ひなぎく」で、マニュアルやガイドラインをはじめとした各種資料を入手することができます。
ぜひ一度ご覧ください。
今後発生するかもしれない原子力災害に備えて、得られた教訓とこれまで蓄積した知見を生かし、これからも原子力災害に対応できるように努めてまいります。
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