東京2020参画プログラム 赤十字語学奉仕団アクセシブル東京の活動から見るバリアフリーの発展
令和元年11月10日に赤十字語学奉仕団と日本赤十字社共催により、東京2020参画プログラム「赤十字語学奉仕団アクセシブル東京の活動から見るバリアフリーの発展」と題したイベントが日本赤十字本社で開かれました。赤十字語学奉仕団は、1964年に開かれた東京パラリンピックの競技者をサポートするために結成された日本赤十字社パラリンピック通訳奉仕団を母体とする50年以上の活動を行っている奉仕団です。
担当者によるそれぞれの活動内容の紹介に続き、第1部としてアクセシブルの活動が紹介されました。アクセシブルとは語学奉仕団で40年以上続く活動で、実際に自分達で車いすを使って現地に行き、路面状況やお手洗いのバリアフリー化を調査します。紹介場所は都内各所に留まらず鎌倉まで網羅しています。
第2部では、「目の見えない人と車椅子利用者の目線から都内散策 街の問題を探る」と題して、実際に彼らが新宿や原宿を移動する様子をビデオで追いながら、障害のない人が気付きにくい問題点を共有しました。例をいくつか挙げますと、エレベーターの上り下りが統一されていない(左右どちらのエレベーターに乗れば良いのか分からない)、双方向に進める自動改札では誰も止まってくれない、出口(入口)専用の自動改札は障害のない人を前提としているため目の見えない人はそもそも存在に気付かない、トイレ前の点字案内板は現在地の確認から始まり全体を把握するために隅から隅まで探る必要があるので使えない(間に合わない!)、車椅子利用者にとって自動券売機のタッチパネルは光が反射してとても見づらい等、様々な問題点が浮き彫りになりました。一方、入口と反対に出口があるエレベーターは乗ったままの方向でそのまま降りられるので車椅子の方に使いやすい等、良い点も挙げられ、とても新鮮な発見でした。
近年「心のバリアフリー」という言葉をよく聞きますが、イベントの中でも「日本はスロープや点字ブロック等ハード面を整備すれば大丈夫としてしまいがちですが、最終的に大切なのは人の心」という言葉がありました。 障害のある人に対して無関心もしくは過剰なサポートという両極端な対応をするのではなく、彼らを「弱者」ではなく「隣にいて今、困っている普通の人」と捉える事にヒントがありそうです。
アクセシブル東京のHP>>http://accessible.jp.org/tokyo/
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