青少年赤十字【気づき、考え、実行する】~バヌアツのために自分ができること~シリーズ⑪最終回(後編)
「バヌアツのことを知ってほしい!」
前回までは、バヌアツのスタディーツアーの様子をお届けしました。今回は最終回(後編)として、スタディーツアーに参加したメンバーが地元に戻り行っている活動を報告いたします。
東京都からバヌアツのスタディーツアーに参加した冨澤さんは帰国後、都内のある小学校の青少年赤十字(JRC)委員会の児童を対象に、バヌアツのことや一円玉募金の重要性について発表しました。
発表を聞いたJRCメンバーはバヌアツに興味津々で、「日本からはどれだけの額がバヌアツに送られているのか」「病院は充実しているのか」「バヌアツ以外に支援はしているのか」といった質問が出ました。
発表のあと、参加した児童たちからは「もっと募金が必要だと思った」「全クラスを回って募金活動を行ったら、いつもより多く集まったので、今後も工夫して多く募金をしたい」など、一円玉募金の重要性を訴える感想がありました。
冨澤さんは、「バヌアツを実際に訪れ、日赤の支援によりバヌアツで体系化された防災教育がはじまったことを学びました。しかし、まだまだ支援が必要なことを痛感しました。そこで、少しでも一円玉募金の重要性を伝え募金に参加してもらえるよう、今回のように都内の青少年赤十字メンバーに対して実情と支援の必要性を伝える活動をしています」と語ります。
そしてそれは冨澤さんだけではありません。全国から集まったメンバーたちは自分の学校、地元に帰り、それぞれの思いを胸にバヌアツのために自分ができることを実行しています。
「気づき、考え、実行すること」
今回11回のシリーズでお伝えしてきたのは、バヌアツのスタディーツアーを通した青少年赤十字活動の紹介でした。全国で行われている活動の根幹には、今回スタディーツアー参加者が体現した「気づき、考え、実行する」という態度目標があります。この態度目標を心に留めておくことは、青少年赤十字活動に限らずとても重要なことです。
学校生活や日々の暮らしのなかで、何かに気づいたときに、何が最善か考え、それを実行すること。特に実行することは、少し勇気がいりますが、これらは自分たちの暮らしや社会をどうしたら心地よくできるのかを考える下地であり、最適な方法であるといえます。
日本とバヌアツ、環境の違いはあれど、生きていくうえでの障壁があるという点で変わりはありません。バヌアツのためにやるべきことを考えて実行することも、クラスメイトや、友達のために何かをすることも、本質は同じです。その本質こそ、赤十字の存在意義でもある「人道の実現」であり、「やさしさ」であり、「思いやり」ではないでしょうか。
「気づき、考え、実行する」ことは、人道の実現に直結しています。今日も全国340万人の青少年赤十字メンバーは、自分が気づいた誰かの生きづらさや課題を、どうしたらより苦しみを少なくできるかを考え、少しの勇気をもって実行します。
最後に、青少年赤十字海外支援事業の詳細はこちら
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