【5年ぶりの対面実施】令和5年度青少年赤十字国際交流集会のご報告

 20231207-60756f6dda34af854554f247b6ec7f7b675d8aa2.png 令和51123日(木)~26日(日)の日程で国立オリンピック記念青少年総合センターを会場に、令和5年度国際交流集会を開催しました。この集会のため、日本を含む10の国と地域から日本メンバー39名、海外メンバー26名の、計65名の高校生以上の若者が東京に集結しました。

 この集会でメンバーは気候変動対策と平和教育を主なテーマとして自分ができる「持続可能な未来に向けた青少年赤十字活動」は何かを考えました。5年ぶりの対面実施により、メンバーは寝食を共にしながら各プログラムに参加することで、自分の活動計画を考えるだけでなく、お互いの価値観の違いを肌で感じ、多様な視点を学びあい、言語の壁を越えて理解しあう経験を得ることができました。

 本集会に参加したメンバーには、それぞれの地域に戻った後、学んだことを生かし、リーダーシップを発揮して地元の青少年赤十字活動をさらに活性化していくことが期待されています。今回は、本集会の各プログラムの一部をみなさまにご紹介します。

◎フィールドワーク 

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 フィールドワークは、グループに分かれ、会場に設けられたチェックポイントを歩いて回りながら、各ポイントに用意された日本文化や赤十字の基本原則などをテーマにしたゲームに挑戦し、ゴールを目指すレクリエーションです。チェックポイントを回る順序やゲームへの取り組み方など、グループ内での相談や協力がないと、時間内にゴールをすることができません。

 メンバーは自然と各々が持つリーダーシップを発揮しながら、ゲームを楽しみ、親睦を深めました。

 

◎サス学

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 本事業を支援している三井グループが提供するアクティブラーニングツール「サス学」を用いて、企業の視点から気候変動と平和教育について考えました。

 まずは8つのグループに分かれ、グループごとに異なる三井グループ8社の社会問題への取り組みの動画を視聴しました。その後、感じた事考えた事、自分でもできそうな事など自由に書き出し意見交換をしました。

 メンバーは、「学校では教えてもらえない企業の取り組みをその企業の方に直接教えてもらえてとても面白かった。」、「自分の国でも実践したい。」など今後のディスカッションに向けてのヒントをたくさん得ていました。

◎活動紹介

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 メンバーが自国でどのような活動をしているのか、ポスターセッションを通じて発表しあいました。セッションを聞いたメンバーは付箋に感想を書いてホワイトボードに貼っていきます。

 それぞれの国や地域が抱える問題に対して、できる事を自ら考え実行している同世代のメンバーの姿にお互いに刺激を受けていました。

 

◎インプットタイム

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 気候変動と平和教育に関する赤十字の考え方や取り組みを学ぶため、メンバー自身が選択したテーマに沿った講演を受講しました。

 ICRC(赤十字国際委員会)職員が平和教育をテーマに、IFRC(国際赤十字・赤新月社連盟)出向中の日赤職員が気候変動をテーマに、赤十字の基本的な考え方と取り組みについて講演した後、実践例としてメンバーと比較的歳の近い職員やユースボランティアが活動事例を報告しました。

 質疑応答ではメンバーから活発な意見や質問がたくさん上がり、解散後も講演者に質問しているメンバーもいました。

◎グループディスカッション

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 集会中、計3回のグループディスカッションを行いました。

 各グループに分かれ、感じた事考えた事をシェアしてアクションプランを考えていく肝となる時間です。

 ディスカッションでは指導スタッフの先生、ユースボランティア、語学奉仕団がそれぞれの立場からサポートに入ることで、メンバーは積極的かつ主体的に自由な議論を行いました。

グループディスカッションのまとめを発表

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 グループごとに動画や劇など、このために準備した発表資料を用いて、自分達のアクションプランを発表しました。

 中にはインスタグラムのアカウントを開設して、今後の取り組みを随時アップデートするプランを発表したグループもあり、会場は国境を超えて仲間と同じ目標に進もうとしている若者たちの熱気にあふれていました。

 

文化交流&フェアウェルパーティ

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 最後の夜はそれぞれ持ち寄った各国のダンスや歌、楽器を披露し、互いの国の文化を学び合いました。日本メンバーは高知のよさこいダンスや着物の着付け、マツケンサンバとソーラン節を披露しました。

 文化交流の後はフェアウェルパーティへ。今年度の本事業のテーマソングであるimagineの合唱では涙するメンバーが続出しました。

 

◎閉会式

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 メンバー全員で集まるのもこれが最後。車が出る最後の最後までそれぞれを見送りました。言語も文化も違う参加者が、同じ目標に向かい議論を交わす中で、自信の無かったメンバー達も見る見る顔つきが変わり、発表では大きな成長を感じる事ができました。

 世界191の国と地域にある赤十字。青少年赤十字では実践目標の1つである「国際理解・親善」を促進するため、本事業を続けていきます。

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