13/12/25
東日本大震災の被災者の生活再建をめざし、日本赤十字社が福島県相馬市で建設を支援してきた4棟の災害公営住宅のうち、最後となる「相馬市営細田東団地井戸端長屋」が完成し、12月12日に竣工式と、入居者への鍵引渡し式が行われました。
(写真左:引渡しを受けた住宅の鍵のレプリカを持って記念写真を撮る住民の皆さん)
完成した公営住宅は住民の孤立・孤独化を防ぐとともに、地域コミュニケーションを維持するため、長屋形式を採用しています。あいさつした立谷秀清市長は「時には長屋の大きな広間に集まって、おしゃべりをしたり一緒にご飯をたべたりして、お互いに見守り合える環境を作りながら、皆さんの手でこの長屋を育てていってほしい」。また日赤福島県支部の野崎洋一事務局長は「日本赤十字社はこれからも皆さまに寄り添い、息の長い支援活動を継続していきます」と語りました。
(写真右:それぞれの生活空間を維持しつつ、新たな地域社会構築を目指す災害公営住宅)
相馬市では東日本大震災によって全壊・半壊合わせて5600棟の住宅が被災。日赤は被災者に一日も早く安心・安定した生活を送ってもらうため、台湾赤十字組織(台湾における赤十字社)から寄せられた海外救援金を財源に、同市内での災害公営住宅建設を支援してきました。
長屋形式で建設されたこの災害公営住宅は、地域社会の再構築を目指す設計として全国から注目されており、竣工式にも県内外の新聞・テレビ局6社が取材に訪れるなどマスコミの関心も集めています。
(写真左:井戸端長屋の入り口には台湾赤十字組織の支援に感謝するプレートも)