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東日本大震災活動レポート

原発事故対応

福島市などに食品放射能測定器109台寄贈
市民が自主検査できる環境を整備

12/06/04

 東京電力福島第一原発事故による市民の食品放射能に対する不安を和らげようと、日本赤十字社は食品放射能測定システム(ベクレルモニター)を福島市に77台のほか、二本松市と川内村に計29台、宮城県に3台を寄贈しました。福島市では、5月中に支所やモニタリングセンターなど28ヵ所に配備が完了し、市民が食材や飲料用井戸水などを持ち込み、測定。当初、検査の受付枠は1日10件でしたが、検査機器が増え4月からは30件程度まで拡大。給食など調理済みの食品や市民が日ごろ飲用水として利用している井戸水などの放射性物質も確認しており、安心して食事ができる環境づくりに役立てられています。

 検査方法はシンプル。ビニール袋などに詰めた食品を測定器の筒状ケースに入れ測定開始。放射性セシウムの測定数値が、接続されたパソコン画面に10分程度で表示されます。
 「大丈夫だろうと思っていますが、きちんと検査で数値がでればより安心です。」と利用者からは不安を解消できると評価されています。
(写真:パソコン画面に表示された測定結果)

 食品放射能測定システムの寄贈は自治体からの要望を受けて実施されたもの。福島市は、第一原発から60キロメートル以上離れているにもかかわらず、計画的避難区域同様、空間放射線量が計測されており、地元食材への不安が市民の間に高まっていました。
 これら検査を通じて、桃やブドウ、梨など「くだもの王国 ふくしま」の主力製品の安全性を市内外にアピールすることも図られます。
(写真:検査受付の様子©Nobuyuki Kobayashi)