11/08/23
津波被害によりほとんどの医療機関が壊滅状態に陥った宮城県石巻市。日本赤十字社は石巻市からの要請を受けて、同市夜間急患センターの仮設診療所設置の支援を決定しました。工事はすでに始まっており、診療開始は12月上旬と見込まれています。
夜間急患センターは、人口5万人以上の市に対して設置が義務付けられているもので、主に入院の必要がない患者を診療します。石巻市夜間急患センターは震災以前、年間約1万5000人の患者を受け入れ、市内はもちろん県北の住民の急病にも対応してきました。しかし、東日本大震災で津波の直撃を受けて1階が冠水。診療所や医療機器が使用不能となり、医療機関としての機能を完全に失ってしまいました。
市内の救急医療は被災を免れた石巻赤十字病院に集中したため、一刻を争う重篤な患者の処置を担うという本来の機能を全うできない状況となっています。