震災対策が進んでいた日本で、大きな被害が出たことに世界の人々は衝撃を受けました。そして、「災害への備えが重要だ」という気持ちを強くしました。世界189の国や地域に広がる赤十字を通じて、被災地の状況が世界の人々に伝わると、かつてない規模の海外救援金が日赤に寄せられました。貧困に直面している開発途上国からも温かい支援が届いたのです。
各国の赤十字社から寄せられたエピソード
アメリカ赤十字
アジア・中東課長
Mark Preslan
中学生の女の子が、ワシントンDCの地下鉄駅でバイオリンを演奏し、募金を呼びかけました。救援金には、そんな一人ひとりの思いが込められています。私たち全員が被災者を心から心配していることを伝えたいです。
スイス赤十字社
国際部長
Martin Fuhre
報道で避難所のようすが知った人から「避難所で暮らす高齢者への支援に使って」と寄付が寄せられました。がれきに埋もれた町で、不便な生活に耐える被災者の姿に、人間の強さ、素晴らしさを感じています。
フィンランド
赤十字社
事務総長
Kristiina Kumpula
高齢者施設で暮らす90代の女性が「今年は自分の誕生プレゼントはいらない。その分を寄付して」と訴えるなど、同じ先進国の一員として、多くのフィンランド国民が今回の震災を自分の問題として受けとめました。