12/07/25
「北海道でいっぱい遊ぶよ」「友だちをたくさんつくりたい!」――日本赤十字社の東日本大震災教育支援事業「サマーキャンプ2012 in クロスヴィレッジ」(北海道留寿都村)が7月21日からスタートし、岩手、宮城、福島県の子どもたち312人による第一陣が早速、大自然の中でさまざまなプログラムを体験し、新しい友達との交流を深めました。
世界各国の赤十字社・赤新月社などを通じて日赤に寄せられた海外救援金をもとに、東日本大震災の被災地で暮らす子どもたちの健康と安全をサポートする「日赤キッズクロスプロジェクト」の一環。震災の影響で大きなストレスを受けている子どもたちに、大自然のなかで、多くの仲間とともに思い切り体を動かし、楽しく伸びやかに過ごしてもらうのが目的です。
3泊4日のキャンプを8月23日まで計11回にわたって実施し、合わせて約3,600人の小中学生が参加します。赤十字奉仕団や企業などのボランティア総勢約1,000人が運営を支えます。
(写真:出発前の仙台空港で航空券を手にはしゃぐ子どもたち)
乗馬やイモ掘りに大歓声
多くの子どもたちにとっては初めてとなる飛行機での旅、千歳空港に降り立った顔は早くも興奮気味です。バスで向かった先は、札幌から1時間半ほどのところにあるルスツリゾート。
初めて会った他県の子どもたちとの班作りや自己紹介ではちょっと緊張しましたが、しばらくすると以前からの友だちだったようにおしゃべりする姿も。岩手県から参加した松下愛奈さん(小学5年)は宮城県からやってきた松岡莉子さん(同)と肩を組み、「高いところは苦手だけど、2人でクライミングに挑戦するよ」とピース。
原発事故の影響によって福島県内での避難生活を強いられている坂本翔くん(中学2年)・遥希くん(小学6年)の兄弟は「いままで経験したことがないような体験をいっぱいして、最高の夏休みにしたい」と期待に胸を膨らませていました。
(写真:インタビューに答えてくれた坂本翔くん、遥希くん兄弟)
参加した子どもたちは4日間、乗馬や渓流釣り、酪農、イモ掘り、クライミングなどの野外活動や、屋内でのうどん作りやレザークラフトなどを大きな歓声をあげながら楽しみました。北海道産の食材をふんだんに使った食事もおいしく、お皿いっぱいに盛り付けた料理を大きな口で平らげる子どもの姿も。
(写真:イモ堀りなど様々なフィールドワークでめいっぱい体を動かしました)
助け合うことの大切さ学んだ「救急法」講習
また、「心肺蘇生とAEDの使い方」「三角巾を使った止血法」など、いざという時に自分や周囲の人を助けられる救急法を学び、人と人が助け合うことの大切さについて改めて考えていました。
(写真:「最初は難しかったけど、練習したらできるようになった」と笑顔を見せてくれました)