12/07/20
「今までは当たり前だったけど、自分たちの校舎で生活できることが一番うれしい。いろいろな方々の協力があり自分たちの校舎が出来ました。感謝を行動で示すよう地域で全力で頑張りたい。新しい赤崎中学校を自分たちで築いていきます」(生徒会長の大澤実咲さん)
震災で大きな被害を受けた赤崎中学校の仮設校舎と体育館がこのほど完成し、7月9日(月)に全校生徒約133人と戸田大船渡市長のほか教育関係者が出席し入校式が開催されました。
日本赤十字社は、海外の赤十字から寄せられた救援金をもとに、公的な資金で賄われなかった同小学校の体育館の整備を支援。旧赤崎中学校は、震災の津波による影響を受けて校舎は2階床上まで浸水、体育館やプールも大きな被害を受けました。昨年の4月から大船渡港を挟んだ向かいにある大船渡中学校の一部校舎を借りて授業を行ってきましたが、このほど、待ちに待った「自分たちだけの体育館」が完成し、子どもたちの笑顔が満ち溢れました。
長距離通学や教室数の不足などの問題により、居住地域内での校舎建設が急務となっていたなかで完成した体育館は、体育の授業や部活動、学校行事などに活用され、子供たちの心身の健やかな成長を支えます。
式典では、日赤岩手県支部早野事務局長が「なお一層勉学、クラブ活動に励まれ、近い将来において、大船渡市の復旧・復興の力強い担い手となっていただければこれに優る喜びはありません」と、間借りしていた校舎を離れ、ようやく自分たちだけの学び舎に戻れる生徒たちをねぎらい、エールを贈りました。
この体育館には、「赤崎中学校スマイル体育館」の愛称が付けられ、名板(プレート)が設置されました。
この事業は、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県、宮城県、福島県に対して実施する教育支援プログラム※(日赤キッズクロスプロジェクト)の一つです。
なお、体育館の建設支援は、岩手県大槌町、福島県飯館村に次いで3番目となります。
日赤は、今後も同プロジェクトを推進し、子どもたちに笑顔を届ける事業を行っていきます。