12/02/06
日本赤十字社は、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の学校給食センターに厨房機器や食器などを寄贈する支援を行っています。
「おいしい給食、いつもありがとう」。配給先の小学校・幼稚園からのメッセージが掲げられた廊下を抜け、厨房室に入ると、ピカピカの食器かごや業務用冷蔵庫が整然と並んでいます。宮城県石巻市の河北給食センターは、日赤の支援を受けたセンターの一つです。
震災では津波の被害を免れた同センターですが、市内周辺の他の給食センターは全壊。そのため、河北給食センターが震災前の約2倍にあたる3800食の給食をまかなうことになりました。しかし、所有する厨房機器だけでは調理が間に合わず、おかずは震災前の3品から2品に減少。食器を洗う余裕もないことから、子どもたちに食器の持参をお願いしました。
(写真:子どもたちからの感謝の声。みんなが給食を楽しみにしています)
現在は日赤の支援により厨房機器や食器が充実。河北給食センターの職員は、「石巻の被災規模は大きく、なかなか学校給食にまで手が回らない。日赤の支援がなければ子どもたちのために増食はできなかっただろう」と振り返ります。今後の展望として、「清潔なシンクや作業台もできたので、食器の洗浄が再開できるように努めたい」と力強く語っています。
(写真:新しい厨房機器を囲む河北給食センターの方々)