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東日本大震災活動レポート

生活再建

3仮設住宅合同でノルディックウォーキング
~心と体に効く運動~

12/11/30

日本赤十字社岩手県支部は平成23年11月から、県内の仮設住宅で暮らす高齢者の健康増進とリフレッシュを目的に、ノルディックウォーキングによる健康生活支援を行っています。10月25日は釜石市と大槌町の3つの仮設住宅の居住者を対象にした合同イベントを、遠野市で開催。約30人の参加者が、カッパ伝承が息づくカッパ淵など「新・奥の細道」コース(約3.1キロ)で汗を流しました。
 ノルディックウォーキングは、2本のポール(杖)を使って歩く、フィンランド発祥の運動です。普通のウォーキングと比べて使う筋肉の量が多いうえ、気分を爽快にする効果もあります。岩手県支部は9月までに県内6市町、延べ50カ所でノルディックウォーキングの体験会を行い、参加者は延べ750人に上っています。

 大槌町の仮設住宅に住む中村タカ子さん(75)は7月からノルディックウォーキングを始めました。東日本大震災からしばらく経ったころ、バスの乗車口の階段を上れないほど足が弱っていたことがきっかけです。「最初はできないと思っていたけど、みんなに励まされ、助けられて続けられています。“よくここまで歩けるようになったな”と自信につながっています」と話しています。
 「ノルディックウォーキングも“こころのケア”の一つ」と語るのは岩手県支部事業推進課の越前康さん。「参加者は一緒に歩きながら、いろんな話をしています。他人同士だからこそ、つらい出来事を話せたりもしているようです」と指摘。そのうえで、「ひきこもりが深刻化する前に始めることができてよかったと思っています。仮設住宅がある限りは続けていきたい」と決意を語っています。
 この支援事業の財源には、世界の赤十字社から寄せられた海外救援金が充てられています。