14/07/16
福島県では、地震・津波や原子力発電所事故の影響により、今なお約12万人の住民が県の内外で避難生活を余儀なくされています。
日本赤十字社福島県支部は、仮設住宅の集会場などを使って、生活不活発病の予防や介護予防のためのアドバイスやストレッチ体操を行う「にこにこ健康教室」を県内各地で開催しています。6月24日には、いまだに全村民が避難を続ける葛尾村の方がたが暮らす、三春町の貝山仮設住宅で実施しました。
(写真左:会場となった三春町貝山仮設住宅)
教室となった集会場には、朝からおよそ20人が集まりました。午前中は、血圧測定や体脂肪測定などの健康チェック、ラジオ体操から始まり、災害時に高齢者を支援するために役立つ技術である、「毛布を使ったガウンの作り方」、「ホットタオルの作り方」、「足湯」などを体験しました。
午後からは、皆でゲームをしたり歌を歌ったり、和気あいあいとした雰囲気で笑いが絶えない教室となりました。
こうした活動は、赤十字ボランティアである地元の地域奉仕団を中心に行っており、三春町と葛尾村の方がたの相互交流を深める場ともなっています。
(写真右:「毛布を使ったガウン」を体験する参加者)
参加者の一人である松本良子さんは、「毛布を使ったガウンや足湯は役に立ちました。震災前は畑まで散歩して花の世話などをしていましたが、仮設住宅に移ってからはプランターの花をチェックする程度で…。今回のようなイベントがあれば楽しく参加しています」と話してくださいました。
震災から3年経ったいま、避難生活を続ける方々が孤立することなく、地域社会を再興していくことが重要な課題となっています。日本赤十字社はこれからも「にこにこ健康教室」などを通じて、被災された方がたへの支援を続けていきます。