世界の子どもの死因1位は交通事故~東アジアのユースリーダーが考える交通安全~
令和元年7月22日から27日、東アジアで活躍する青少年赤十字メンバー、ユースメンバーが集まるキャンプ「2019 East Asia Youth Camp Gathering」がモンゴルのエルデネトで開催されました。日本から参加したのは、13歳から17歳のユース11人です。モンゴル、中国、香港、韓国のユースとともに、広大な草原の中のゲルで生活しました。
今回のテーマは交通安全(Road Safety)です。世界の子どもの死因1位は交通事故。人道団体である赤十字でも、道路を使用する当事者であるユースが取り組むべき問題と考えています。ヒューマンエラーによる事故を減らすことは難しいですが、その被害を少しでも減らすために何ができるのか、グループディスカッションや発表を重ねて考えました。
日本の参加者が取り上げたのは、スピード運転。車がぶつかる衝撃はビルから落ちるのと同じくらい強いこと、たった時速5キロの差で、制動距離や車が人や物にぶつかった際の衝撃が大きく変わることを講義で学びました。日本の交通事故の被害者で最も多いのは歩行者であるというデータに着目して、この問題に取り組むことにしました。スピード運転を減らし、歩行者の安全を守るために何ができるのか、各自の地域での活動に照らし合わせて活動計画を立てました。11人の日本メンバーは、文化祭でのポスター展示、啓発ビデオの作成・普及、小学生に向けた講習、条例改正に向けた取り組み等、幅広い活動計画を完成させました。今後参加者は、この活動計画に基づき、交通安全に関する活動のリーダーとして地元で活動を行っていきます。
《参加者の声》
参加した日本のメンバーは、
「学校も年齢も性別も異なるメンバーと過ごしましたが、一人ひとりの声を意見として尊重することで、チームワークよく取り組むことができました。」
「せっかくモンゴルまで来て、こもったままの静かに気取った自分でいいのか!と思い動くことにしました。積極的に心を開くことで他の国の人たちと仲良くなれ、繋がりができたことがうれしかったです。このキャンプで学んだ最も大切なことは、アクションを起こすことです。」
「英語に苦手意識がありましたが、思い切って外国人の中に飛び込んでみたら、周囲の人が理解しようとしてくれて、単語でもコミュニケーションがとれ、友達が沢山できました。大学では東アジアについて学び、将来は東アジアを繋げる仕事がしたいです。」
「このキャンプでは、みんなが赤十字の一員という共通点があり、国籍を超えて一体感や連帯感を感じました。」
「日赤に限らず、世界の赤十字の活動にも目を向けていきたいです。」
「ユースには、色んなことが出来る力があるんだと感じました。」
「課題解決のフレームワークが参考になりました。」
「日本では高齢ドライバーによる事故が注目を浴びていますが、全体に目を向けて、交通事故による被害の減少に貢献したいです。」
と語ります。
青少年赤十字でも、「健康・安全」を一つの実践目標に掲げており、モンゴルでの活動も一つの取り組みです。今後もメンバーの活動実施状況をフォローしていきます。
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