【シリア危機7年目突入】 シリア難民・中東人道支援のため日本赤十字社が2億5000万円の資金協力を呼びかけ

この度、日本赤十字社はシリア・中東支援のため、2億5000万円の資金協力(海外救援金)の呼びかけを行います。

東日本大震災の際、日赤は約100カ国から計1000億円以上の海外救援金を頂きました。今、第二次世界大戦以後最大の人道危機となっているシリア危機、またイラクやイエメンの紛争被害者へ、できる限りの支援を実現したいと考えています。

皆様のご協力をお願いいたします。

日赤は、国際赤十字の一員として、シリア難民等に対し医療支援や食料支援、栄養支援をはじめ、シリア国内避難民および国外に逃れている難民の命と尊厳を守るため、様々な支援活動を続けています。

シリアにおける紛争は3月で6年が経過、7年目を迎えました。未だ終息の目途は立たず、戦火を逃れて630万人以上が国内避難民として、また、約490万人が難民として近隣諸国やヨーロッパへ逃れています。

シリア国内では多くの医療施設が破壊され、1/3の病院施設しか運営できておらず、国内の製薬工場も被害を受け、1280万人が医療支援を必要としています。また、85% の人が貧困な状況にあり、290万人の子どもたちが、紛争状態しか知らない状況にあります。一方、難民を受け入れている国々も、その負担が国家予算を圧迫し、公共サービスの低下や、長い避難生活のため難民の精神的疲労も限界に近付きつつあります。(※2016年12月、国連発表)

長期化する紛争により、世界の関心は薄れてきてしまっています。一方、被害にあっている人々にとっては、先の見えない長い6年間で、状況は悪化しています。この間、イラクやイエメンでも紛争が激化しました。

日赤は、平成27・28年度中に、食糧支援、こころのケア、病院支援などを実施してきました(計約5億円)。しかし、国際赤十字の緊急支援要請額は年間で約300~400億円規模、日赤からの支援はその1%にも満たない状況で、日本国内の資金造成も大変困難となっています。

中東各国の赤十字社や赤新月社は、国連諸機関をはじめ様々な国際NGOの現地における事業実施のパートナーとして殉職者を出しながらも懸命の活動を展開しています。国際赤十字のチャネルを通じての支援が最も直接経費の割合が大きく扱われます。

詳細はこちら》 http://www.jrc.or.jp/activity/international/news/170401_004729.html