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東日本大震災活動レポート

ボランティア

郷土の味と踊りで被災地に元気を!
徳島と山形のボランティアが合同炊き出し

12/07/06

 東日本大震災の被災者に元気を届けようと、日本赤十字社徳島県支部と山形県支部の赤十字奉仕団がタッグを組み、仮設住宅入居者などに両県の郷土料理や踊りを振る舞う活動を続けています。その3回目を6月30日から2日間、宮城県石巻市内の2カ所で実施。「本当においしい」「郷土の踊りにとても感動した」など多くの喜びの声が聞かれています。

(写真:阿波踊りの浴衣で料理を提供する徳島のボランティア)

 初日に訪れたのは、54世帯156人が入居する流留(ながる)地区の仮設住宅です。阿波牛を使った牛丼やそば米汁など徳島県の郷土料理250食と、山形県産のサクランボをデザートで提供。受け取った方からは、「この地区で今年になって初めての炊き出し。久しぶりにおいしい料理をいただいた」などの感想が聞かれました。

(写真:阿波踊りと花笠踊りの輪には入居者も加わり、会場には笑顔と歓声が)

 2日目は、230世帯550人が入居する石巻バイパス用地に建てられた仮設住宅を訪問。ここでのメインメニューは、山形の芋煮。ふっくらとした里芋としめじに牛肉をたっぷり入れた山形県を代表する郷土料理です。仮設住宅が全長1㎞に及ぶことから2カ所に分かれて、合計600食を提供。鍋を持参して家族人数分のおかわりをもらいに来る人も見受けられました。

(写真:山形の芋煮。東北の人たちにとって慣れ親しんでいる味?)

 「今までごちそうされた炊き出しの中で一番!」と太鼓判を押してくれた山形県酒田市出身の東海良子さん。震災前は女川の離島・出島(いずしま)に住んでいたそうで、「島にいたときは何かしら仕事があったんだけど、ここに来てから何もすることがなくて。だから、近くに畑を借りて芋をつくっているんです」と獲ってきた芋を見せてくれました。
 自治会副会長の勝又末太郎さんは、「いろいろなボランティアさんたちが支援をしてくれますが、“手伝いは要りますか”と聞くと、みんな“要らない”と答えます。実は私たちも手伝いたいんです。けっこう疲れますが、手伝うことで体を動かす機会があることはいいことだと思っています」と心の内を明かします。
 今回の活動では、炊き出しを女性入居者が、テント等の後片付けを男性入居者が手伝ってくださいました。

(写真:勝又末太郎さん。震災から1年以上が経過したが、まだまだ先々に不安を抱える人は多いといいます)