心臓発作

心臓発作とは、狭心症や急性心筋梗塞、さらには不整脈による心停止など、生命に危険を及ぼす心臓の急な病気を表しています。

冠状動脈がどこかで細くなったり詰まったりすると、そこから先に十分な血液が流れず、心筋は酸素不足に陥り、締め付けられるような胸の痛みが生じます。この状態が狭心症です。血流がさらに減少したり途絶えたりすれば心筋は死んでしまいます(壊死)。これが急性心筋梗塞です。急性心筋梗塞では、狭心症よりも痛みが長く続くことが知られています。

狭心症や心筋梗塞では、心筋の酸素不足などが原因となり、不整脈が生じます。不整脈で最も危険なものが、心室細動です。つまり、狭心症や心筋梗塞では、突然心臓が停止する場合があり、119番通報と応急手当、医療機関への救急搬送と、医師による診療が必要です。

症状

  • 胸が「締めつけられる」「重苦しい」「絞られる」「圧迫される」「焼けつくような感じ」と表現される痛みがあります。
  • 胸だけでなく、背中、肩、両腕、上腹部、喉などに痛みが生じることがあります。
  • 顔面が蒼白になり、冷や汗をかきます。
  • 胸を押さえた後、うずくまったり、倒れたり、けいれんを起こしたりします。

手当

  • 直ちに119番通報します。
  • 反応(意識)があるときには、楽な姿勢をとらせて深呼吸をさせます。
  • 傷病者が医師から服用を指示された薬を持ち、それを自分で服用できないときは補助します。
    ※狭心症などの患者がニトログリセリン薬を使用しても症状が治まらない場合は、心筋梗塞が疑われます。
  • 原則として飲食物は与えません。
  • 全身を保温し観察を続けます。
  • 反応(意識)を失ったら、一次救命処置の手順により手当を行います。